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第2回アイデアソンを開催しました(開催レポート)

Posted: 2022.07.25

2022年7月9日から10日にかけて、アイデアソン『運輸インフラビジネスはインターネットでどう変わる?』を開催(オンライン)しました。
(テーマ提供:東海旅客鉄道株式会社(JR東海)、運営協力:株式会社ギブリー)

 今回のテーマは、UMP-JUST会員企業である東海旅客鉄道株式会社(JR東海)様によるご提供です。日本を代表するインフラビジネス企業であるJR東海様が保有する資産や収益の状況、関係する様々なデータを題材にして開催しました。

 本学学生及びUMP-JUST会員企業従業員合計26名の参加者により編成された5つの学生&社会人混成チームが、年齢や立場、専門や企業間の違いを超えて議論し合い、JR東海様の保有する多様な資産とインターネット技術を掛け合わせたビジネスアイデアを競いました。

開催レポート

 アイデアソン本番に向けた準備として、(特にアイデアソン未経験者が)ビジネスアイデア創出に関する体系的なフレームワークを学ぶため、6月27日~7月1日(2時間×5日間)にかけて、以下の内容でLearning Sprintを実施しました。

  • Design思考で学ぶチームワーク手法(6/27)
  • ペルソナと価値(6/28)
  • ソリューションアイデアの発散(6/29)
  • Value Proposition Designで学ぶ顧客課題の発見と解決(6/30)
  • LeanCanvasで学ぶエレベーターピッチの作成(7/1)

 Learning Sprintでは、グループワークによって参加者間の交流を深めるとともに、Value Proposition DesignやLean Canvasといったフレームワークを実践することで、「顧客」のペルソナ化、アイデアの創出、「顧客」への価値・ソリューションの提案等に関する様々な方法論を学習しました。

 参加者アンケートからは、
アイデアを発散させる手法は実務でも取り入れられそう
・Lean Canvasから作成するということ自体初めての経験
・エレベーターピッチのための価値仮説は今後何かの表現の際に参考になりそう
といった感想が寄せられ、ここで学んだ様々な内容がより一般的な方法論としての学びになったことがうかがえました。

 

写真:Learning Sprintの様子 
オンラインホワイトボードの「miro」を活用して実施しました。

 アイデアソン本番は7月9日、10日の2日間にかけて開催されました。

 初日(7月9日)は、まずJR東海様より、今回提供いただいたテーマの内容と、テーマへの思いを、事業内容や各事業における取組や資産・収益の状況とともに説明いただきました。
 皆にとって身近でなじみのある企業からの説明に、参加者からも盛んに質問が出されました。

写真:JR東海様からのテーマプレゼン

 続いて、2日目(7月10日)にかけてのアイデアソンです。
 JR東海様から駅、路線、車両、通信インフラ、商業施設、インターネットサービス、利用(乗降)人数、関連規制等に関する詳細なデータシートが提供され、各チームでは、Learning Sprintで学んだフレームワークをベースに自由で活発なチームワークが行われました。

 2日目の夕方に、アイデア発表および審査が行われました。
 各チームから、大胆な発想と熱い思い、凝ったスライド内容をもってプレゼンが行われました。また、審査員からは収益的/技術的観点や競合サービスとの兼ね合い等、幅広い観点から鋭い質問が出され議論が深められました。

 審査員(UMP-JUST教員・コーディネータ及びJR東海様社員)による議論と熟慮を経て、審査結果は以下の通りとなりました。
  最優秀賞:春日部防衛隊(Aチーム):提案『FreeTrain』 
   優秀賞:ゆるE感じ(Eチーム):提案『JR東海の野望 幹線鉄道をつなぐインターネットバックボーン』
   特別賞:amusant(Bチーム):提案『バラ色の窓口』

図 最優秀賞を獲得した「春日部防衛隊」の皆さん おめでとうございます!

 アイデアソン後は、JR東海様や審査員も含めて懇親会が行われ、盛況のうちに幕を閉じました。
 終了後のアンケートからは、
・住む世界が違う方々の話を色々行ける非常に良い機会であった
・全てのタスクが刺激的で非常に良い経験であった
・誰もがアイデアを生み出す過程に参加できるような体系的な方法が存在し、さらにそれがある程度有効に機能しうることを実践を通して学べた
・卒業後就職先がUMP-JUSTと関連がなくともOBとして参加できるなら再度参加してみたい
といった意見が見られ、概ね満足度が高く、交流の場としても学びの場としても貴重な経験・機会となったことがうかがえました。

 最優秀賞の「春日部防衛隊」リーダー(学生)よりコメント;

 今回のアイデアソンでは、様々なバックグラウンドを持った方と協力してチームでビジネスを考えました。そのような環境で議論が盛り上がり、私のチームでは、メンバーの方々が固定概念に囚われず斬新なアイディアをたくさん発散してくださったので、最終的に一つの提案に収束させる際には名残惜しさを感じました。
 また、ラーニングスプリントで学んだペルソナや価値仮説などのフレームワークを活用し、実現性や収益性など多様な視点から説得力の高い提案ができたことが最優秀賞という結果に繋がったと思います。最後に、このようなエキサイティングで貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

 テーマ提供者のJR東海様よりコメント;

 今回、「JR東海の持つ資産×インターネット技術」というアイデアソンのテーマを提供させていただきました。
 どんなアイデアが出てくるのだろう、とワクワクしておりましたが、インターネットを活用するだけに留まらず、インターネットで使われているモデルを適用して課題を解決する、といったアイデアも出てくる等、私達の期待を超えた興味深いアイデアがいくつも出てきました。
 いただいたアイデアを基に、社内でも新しい取組みについて検討を深めていきたいと思います。
 この度は、アイデアソンという貴重な機会をいただきありがとうございました!

図 アイデアソン後の集合写真 皆様、お疲れさまでした!